奄美諸島の離島
イマとムカシを知る
人とつながる旅
沖永良部島ひとり旅:自然と歴史を肌で感じるエコツーリズム

こんな人におすすめ
・環境問題に関心がある人
・暮らすように旅をしたい人
・沖永良部島の自然や歴史に深く触れたい人
沖永良部島ひとり旅のおすすめポイント
・エコツーリズム体験ができる
・現地のガイドと共に、沖永良部島の歴史や文化に触れられる
・地元の人々と交流しながら、離島特有のゆったりとした時間の流れを楽しめる
紹介する人:Naoki
人と話すのは好きだけど大人数の飲み会は苦手で疲れちゃう。
興味があることにはいろいろと手を出してしまうけど、1つのことが長く続かない。
対人関係にちょっとしたコンプレックスを抱える40代男性。
自然豊かなエリアが大好きで、身体を動かしたり、ぼけーっとしたり、仕事をしたりするのが好き。
美味しいご飯ももちろん大切。

ビーチクリーンとアップサイクル:沖永良部島の「イマ」を知るエコツーリズム体験
沖永良部島は、鹿児島県に属する奄美諸島の中の離島です。
沖縄から北に約60km、鹿児島からは南へ約500kmの位置にあり、距離的には鹿児島よりも沖縄に近い島です。

朝5時に起床し、朝6時からビーチクリーンに参加。
沖永良部島での一日の始まりです。
環境汚染や自然破壊につながることを避け、地域の自然や文化を活用した環境に負荷をかけない観光(エコツーリズム)を体験できます。

「うじじきれい団」は、2017年の夏休みの宿題「環境問題とは?」をきっかけに漂流ゴミを拾い始めた4人兄妹から生まれました。

当時、彼らの地元であるウジジ浜は漂着ゴミで覆われ、ヤドカリたちは傷んだ容器の蓋を背負って生活していました。
彼らは学校もある中で、毎朝15分と決めて活動を続けています。
現在ではこの活動に全国から参加する人が増えています。
漂着するゴミの量は季節によって変わり、大きなゴミは1か月間で写真に写るくらいの量が漂着。
かつてはさらにひどかったそうです。

私が参加した日、大きなゴミは少なかったので、ピンセットを使って発泡スチロールを一粒ずつ拾いました。
砂浜をじっと見ると、あちこちに小さなプラスチックの粒が散乱していました。

ビーチクリーンの後には、ビーチヨガやアップサイクル体験もできます。
アップサイクルとは、製品をそのまま使用すること、リサイクルは一度原料の状態まで戻してから新たな製品を作ることです。
以前は拾ったプラスチックゴミをアップサイクルしていましたが、有害物質を高濃度で吸着する性質から生物や人体に悪影響を与えることが判明。
現在は観光協会に集まるペットボトルの蓋を、コースターや手裏剣などにアップサイクルする体験を行っています。

沖永良部島の歴史を表す北と南の違い:島の「ムカシ」を知る
沖永良部島には和泊町と知名町という二つの町があり、それぞれの町の景観に違いがあります。
空港があるのは北側の和泊町で、南の知名町に向かって車を走らせていくと、段々と石垣のある家を見かけるようになります。

島の歴史を紐解くと理由がなんとなく見えてきます。
14世紀には琉球北山王の子『世之主(よのぬし)』が統治し、15世紀に琉球の一部となります。
1609年に薩摩藩が進出し、薩摩藩が統治。
1945年の第二次世界大戦終結後、沖縄とともに米軍統治下に入り、1953年に奄美群島が日本復帰しました。
歴史的背景により、北部は薩摩の色、南部は琉球の色が濃く出ています。

家屋だけでなく、琉球時代の石垣の見張り台や統治していた王の墓も見学できます。


島時間を堪能したいならナイトビーチバーベキューもオススメ。
地元のスーパーで買い物をしてから浜辺へ。
日が暮れる中で焚き火を見ながら肉を焼き、流れ行く時間を堪能しました。


ガイドさんにご一緒してもらったので、地元のこと、お互いの人生のことを少し語ったりしました。
「袖触れ合うも他生の縁」
こういう時間も一人旅の醍醐味ですよね。

私はガイドさんに同行してもらいましたが、一人でビーチを楽しむこともできます。
一人で楽しみたい場合、ガイドさんは車で待機してくれるので、自分だけの時間を満喫できます。
ただし、夏が近づくにつれて飛んでくる虫が増えるため、虫が苦手な方にはあまり推奨できません。
事前にご相談いただければと思います。
沖永良部島で暮らすように旅をする。旅の始まりはガイドさんと共に。
沖永良部島は農業が主産業の島で、とくにサトウキビやジャガイモの生産が盛んな島です。
観光業の取り組みは今後期待される状態だからこそ、「暮らし」に近い旅ができる魅力に繋がっています。
「The 観光地」の南国リゾートを楽しむなら他の島が良いかもしれません。
しかし、豊かな自然を現地の人々の視点で楽しむ、ゆったりとした島時間を過ごしたいのであれば、沖永良部島はオススメです。

現地の人といかに接点を持ちながら旅を楽しむか。
ソロトリがオススメするのは、「数珠つなぎ」スタイルの旅です。
オススメのスポットやお店を聞いたら、その先でまた次のスポットやお店を聞いて、数珠つなぎのように旅を楽しむスタイルです。

今回ガイドをしてくれた森岡さんは、長野県白馬村出身の元アスリートで、見た目は少々恐いかもしれませんが(笑)、実際は非常に紳士的な方です。
移住者ならではの視点で島の観光スポットを紹介してくれるだけでなく、地元のスーパーマーケットで一緒に買い物をしながら、島での生活についても教えてくれました。

一人で目的地を決めて旅行するだけではわからない島の歴史や魅力を知れるため、少なくとも初日はガイドの依頼をオススメします。
※ガイドツアーにご興味のある方は、ログイン後、本ページ下にある「話を聞く」ボタンよりお気軽にお問合せください。
沖永良部島の地元感満載のお店から、洗練されたオシャレスポットまで!
沖永良部島に飲食店が多くはありませんが、沖縄と鹿児島の食文化の混ざり合ったユニークな料理が楽しめます。
「チャンプルー」など沖縄の食文化を感じるメニューと共に、黒糖焼酎や甘口醤油など鹿児島・南九州を感じる食材も数多くあります。

「ノアコーヒー」は和泊町に新しくできたお店で、沖永良部産のコーヒーが販売されています。
コーヒーの木から取れた生の果実を丸ごと乾燥・焙煎して作られる「果実の極み」というコーヒーは、一杯1500円。
これまでに味わったことがない、果物感が溢れ、コーヒー特有の苦味も楽しめる新たなコーヒー体験ができました。

「もぉりもぉり」は地域の人とつながりたい方にオススメのお店です。
大将と女将さんが運営する地元の居酒屋で、豚足の唐揚げや、沖永良部島で生産が盛んになっているキクラゲの天ぷらなど、沖永良部ならではの料理と黒糖焼酎をいただけます。
カウンター越しに大将や女将さんと、隣席の方と会話を楽しむこともできます。


1953年に奄美群島が日本に復帰するにあたり、酒税法の特例通達により、米麹の使用を条件に奄美群島だけが黒糖を使った焼酎の製造を認められたそうです。
今でも国内で黒糖焼酎を製造しているのは、奄美群島にある約30の蔵元だけです。

沖永良部島のお宿:福島県の仮設住宅をリノベーションした海辺のリゾート「ログインタラソ」
ログインタラソは、福島県の仮設住宅を沖永良部島に運び、リノベーションしたホテルです。
実際に訪れてみると、仮設住宅の面影はほとんど感じられません。
木目調の内装と、絶景オーシャンビューが作り出す素敵な雰囲気によるものだと思います。


ログインタラソにはハンバーガー店、イタリアンレストラン、美容室も併設されています。
部屋でゆっくり過ごすもよし、ハンバーガー店のテラスでコーヒーを飲みながらのんびりするもよし、自分だけの時間を楽しめます。
<沖永良部空港からのアクセス>
車で13分

沖永良部島ひとり旅の費用目安
<交通費>
飛行機(東京⇔鹿児島⇔沖永良部)往復60000円
レンタカー 15000円(3日間)
※観光タクシーもあります。
<宿泊費>
コチンダホテル(1泊 7000円)
47ホステル(1泊 2500円)
ログインタラソ(1泊 5000円)
<体験費>
ビーチクリーン&アップサイクル体験 5000円〜
レンタカー乗り込みガイド
半日:6000円〜
1日:13000円〜
※ガイドツアーや観光タクシーにご興味のある方は、ログイン後、本ページ下にある「話を聞く」ボタンよりお気軽にお問合せください。
あとがき
日本の南国と聞いて、多くの人が思い浮かぶであろう沖縄や奄美大島。
それぞれの島が独自の歴史や成り立ちを知ることで、より深みのある離島旅ができます。
沖永良部島は、大規模なリゾート開発がされていないため、地元の人々の「暮らし」に近い旅ができる島です。
便利な観光客向けの施設がどこにでもあるというわけではありませんが、その分、手付かずの自然や地元の人々との交流を楽しめる地元のお店があります。
島の魅力を享受できるのも、ごみ問題などに取り組む地元の方々の努力があってこそ。
今回の経験は、私にとってもサスティナブルな観光とは何か、を考える良いきっかけとなりました。
当サイトの内容、テキスト、画像等の無断転載・無断使用を固く禁じます。
また、まとめサイト等への引用を厳禁いたします。
Okinoerabu Island, Japan 8K - 沖永良部島
応援・あなたのおすすめコメント
コメントはまだありません。